温度計というと、置き型や壁掛けの家庭用がイメージに浮かびますが、実はセンサーが外付けだったり非接触で測定できる製品もあります。温度計の選び方としては、設置して定点で使用するのか、移動して測定を行うかで大きく分けられます。また安価な製品はセンサーの精度が乏しくバラツキがあるので、大きな誤差が許されない場合は必然的に高額な製品が選定の対象となります。一般家庭や温度測定の精度が重要でないオフィスであれば、市販の手頃な価格帯の温度計でも十分に実用に足るはずです。
一方、部屋の中央と窓際のように同時に複数のポイントを測定したいなら、外部センサー対応の製品が狙い目です。精度重視で温度計を求める場合は、センサーの精度が公表されていて性能が確認できたり、校正に対応していて長く使えるものが候補になります。ただ、当然ながら価格帯は上がりますし、校正の度にコストが発生しますから、導入コストだけでなくランニングコストも考えて導入を検討したいところです。平均的な価格から大きく外れて安い製品は、校正に対応していても設計そのものの精度が低かったり、信頼性に疑問が残るので注意です。
測定精度や結果に自信を持って温度計を使いたいのであれば、実績と信頼のあるメーカーを選び、正しい運用方法でセンサーの精度を保つのがベストです。非接触タイプだとあまり気にしない傾向ですが、落としたり衝撃を与えると精度に狂いが生じやすくなるので、使用や保管の際にも細心の注意が必要です。